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1.MC(加工機械)について

Q01 MC(マシニングセンタ)って何?
Q02 現在汎用機は使われてないのですか。
Q03 MCを使う場合は何個以上って決まりがあるの?。
Q04 MCの種類は沢山あるのですか。

Q05 立て(縦)と横があるとの事ですがどちらの割合が多いのですか
Q06 立て形(縦型)と横形の長所を教えてください。
Q07 立て形(縦型)と横形の短所を教えてください。
Q08 汎用機とCNC(MC)の違いってどういうのがありますか?。

Q09 主軸の振れが多いように感じますがどの位振れたら修理しなければならないのです
    か。
Q10 機械加工ってなんですか。

Q11 硬い金属はどのような工具で切削加工するのですか。

Q12 暖機運転をしなければ高精度の加工が出来ないといいますが何故ですか。

Q13 ツール(BT)の大きさですが40と50番を比べた場合どちらがよいですか。

Q14 機械を設置する地盤が弱いのですが、何か注意する事がありますか。
Q15 機械メーカのカタログ通りの精度が出るのですか。
Q16 主軸からツールが抜けなくなります。原因及び対策は何かありますか。

Q17 センタースルーを使うとテーパ部に切削液がつきますが、ボーリングの精度に影響あ
    りませんか。
Q18 治具等に明けられた穴を心だしをするとき主軸にピックテストをつけているのですが何か注
    意する事がありますか。

Q19 ツールのプルスタットが4〜5ミリ緩んでいましたが加工に影響ありますか。
Q20 FMC(多パレット・多ツールマガジン付き)ってメリットあります。

Q21 同じツールを複数のMCで兼用していますが何か影響ありませんか。
Q22 横形5軸制御(トラニオン)のA軸精度ってどの位でますか?。
Q23 主軸へのツール引き込み力ってどの位あるのですか?。
Q24 主軸を干渉させた場合、BTと2面拘束(HSK)、どちらの主軸が精度(振れ)に影響を
   受けますか。

Q25 機械の選び方ですが、何をどのように選択したらいいですか?。
Q26 横MCのテーブル中心(X軸)はどういう方法で出すのですか。
Q27 主軸テーパ入り口が磨耗したり錆びがでますが、なぜですか?。  
Q28 5軸加工機の加工精度の検査法にはどんなものがありますか?。   

Q29 機械の大きさでいう、40盤・50番って何ですか?


Q01 MC(マシニングセンタ)って何?
 MCとは数種類の切削加工を同一の箇所でこなす事ができる工作機械とか、複数面の加工を一度の段取りできる機械、また工具自動交換装置を付加した機械とか言われていますが、ようはフレキシブルな加工機械の総称だと思います。JIS B0105(工作機械の名称に関する用語)ではマシニングセンタは、主として回転工具を使用し、工具の自動交換装置を備え、工作物の取り付け替え無しに他種類加工を施す数値制御工作機械と定義づけられています。

Q02 現在汎用機は使われてないのですか。
 現在も生産販売されていますが生産数が少ないようです。
※個人的には汎用機が好きですね。直に機械を操っているという感じがたまりません。

Q03 MCを使う場合は何個以上って決まりがあるの?。
 特に決まりはありませんが単純な面加工・穴明け等のブロックものでしたら汎用機で十分かと思います。同じ物が3〜4個以上ある場合で初めてMCを使うメリットが出るかな〜って感じです。また金型等の曲面加工がある場合は数値制御の長所が活かせるので1個から効果が出ますがCAD・CAMシステムからのNCプログラム供給が必要となります。

Q04 MCの種類は沢山あるのですか。
 大きく分けると主軸が垂直方向に取り付けられ主軸が又はテーブルが上下する立て型と、主軸が水平方向に取り付けられている横型とあります。

Q05 立てと横があるとの事ですがどちらの割合が多いのですか
  立て横お互い長短がありますが世間一般では立てが多いと思います。

Q06 立て形と横形の長所を教えてください。
A 
1)立て
・価格が横に比べると安価である。
・強固な構造な為重切削が可能。
・横と比べると指令すべき軸が1軸少なく加工が1方向である為加工図と機械の動きが一致する場合が多い。
・作業者の工作物への接近性が良い。
・設置スペースが少ない。

2)横
・テーブルが回転可能なので複数面の加工が一度にできる。
・切りくずの殆どが下へ落下するため切粉による問題が少ない。

Q07 立て形と横形の短所を教えてください。

1)立て
・切粉が製品・テーブルに残りやすく問題が出る場合もある。
2)横
・価格が立てに比べると高価である。
・多面加工ができるがゆえ一度に使用するツールも多い為プログラム作成に手間がかかる。
・接近性が悪い。
・加工内容が多い為、デバック時の作業者への精神的負担が大きい。 

Q08 汎用機とCNC(MC)の違いってどういうのがありますか?。
 汎用機もMCも色々な刃物で加工できますが下表のような違いがあります。
※ ☆マークの意味は
   ☆    =少ない又は小さい
  ☆☆  =中又は普通
  ☆☆☆ =少し多い
 ☆☆☆☆ =多い又は大きい又は長い

ですが、個人的な感覚も入っていますので一般的と違う場合があります。

NO 要    素 汎 用 機 M C
立てフライス盤 横中ぐり盤 立て
01 加工物の形状 プレート物 箱物 プレート物 箱又は異形状
02 使用刃物の数 ☆☆ ☆☆ ☆☆☆☆
03 加工内容 面・穴・溝 ←+輪郭タップ3次元形状 ←+深穴 等
04 加工面数 1面 多面可能 1面 多面可
05 軸の移動方法 作業者のハンドル操作 NC経由
06 切削液使用  多少可 可能
07 加工品名 ベース・小物 ケース・異形状品 ベース・金型等 ケース・異形状等の多面品
08 1個の加工時間 ☆☆ ☆☆ ☆☆☆☆
09 特殊刃物 ☆☆
10 前準備時間 ☆☆ ☆☆ ☆☆☆
11 作業者の負担 ☆☆ ☆☆ ☆☆☆☆
12 2個目以降の運転方法 作業者 NC NC

Q09 主軸の振れが多いように感じますがどの位振れたら修理しなければならないのですか。
 主軸の大きさでも違うと思いますが300先端で0.04ミリが限界だと思います。

Q10 機械加工ってなんですか。
A ここでは機械による切削加工としています。
※ ここここ見てね。 

Q11 硬い金属をどのような工具で切削加工するのですか。
A 基本的には被削材(削られる側)より硬い金属でそぎ取ると思ってもらえればよいかと思います。旋盤ではこのような工具(刃物)とか使います。

Q12 暖機運転をしなければ高精度の加工が出来ないといいますが何故ですか。
 何でもそうですけど可動部は熱が出ます、その熱は機械の各所に伝わり熱変位をおこしますのである程度最初に熱変位を起こさせて安定してから加工しよう、又案内部などを暖めてすべりをよくしよう等の理由で10〜30分程度空運転を行います。特に最近の主軸の高速化傾向では、主軸の暖機運転も重要になって来ていますので、メーカさんの慣らし運転の手順に従った方が機械を長持ちさせるこつだと思います。
※ ここここも参照してください。

Q13 ツール(BT)の大きさですが40と50番を比べた場合どちらがよいですか。
 被削材が鋼系統でしたら50、アルミ小物でしたら40でもよいかと思いますが、出来たらBT50ですね。チャッタリング等が心配でしたらBT50+端面を当てる2面拘束でしょうか。

Q14 機械を設置する地盤が弱いのですが、何か注意する事がありますか。
A 大型機械の場合は基礎を設けた方がよいでしょう。

Q15 機械メーカのカタログ通りの精度が出るのですか。
A 現実的な最高の条件下で得られたデータの筈ですから、実際に切粉を連続で出す場合は出難いと思います。ただし近づける事は出来ます。

Q16 主軸からツールが抜けなくなります。原因及び対策は何かありますか。
A 原因がいくつかあるかと思います。
1)主軸軸クーラのついていないMCで高回転の連続加工すると抜けなくなる場合があります。お勧め出来ませんが、その場合は取りあえず銅ハンマ等でV溝部の外周に一寸ショックを与えて抜きましょう。
※対策は主軸クーラ追加?。

2)クーラがついている場合でも条件によっては抜けなくなる場合がありますので、頻度が高い場合はエアーブロウで使っているエアーにほんの僅かオイルをミストしたほうが宜しいようです。
3)いつも決まったツールでしたらおそらくプルスタットの突きが少ないかと思いますのプルを交換して見てください。
4) 複数本抜けない場合は、突き量を大きくするょうに調整した方が宜しいかと思います。
※これはメーカさんに依頼しましょう。

Q17 センタースルーを使うとテーパ部に切削液がつきますが、ボーリングの精度に影響あ
    りませんか。

A センタースルーに供給される切削液は、フィルターを通っていると思いますので切粉はろ過され微粉も非常に少ない綺麗な状態になっていますので加工結果に影響しないと思います。
※実際センタースルー使っていましたが、テーパ部に油が付いた事による穴径の不具合はありませんでした。

Q18 治具等に明けられた穴を心だしをするとき主軸にピックテストをけているのですが何か注
    意する事がありますか。

A 主軸を手で回す場合はV溝の外周をもって回して下さい。以外の所を持つと振れが大きくなり誤差が出ます。横タイプは主軸の向きが重力に逆らっているので剛性のあるツールを使用した方がよいですね。

Q19 ツールのプルスタットが〜3ミリ緩んでいましたが加工に影響ありますか。
A 基本的に一定の力でツールを引っ張っているだけですからドリルだけの加工でしたら殆ど影響ないと思います。
 ※3ミリも緩んでいると引きバネのストロークの関係で全然締まらない場合もありますので緩まないようにしましょう。

Q20 FMC(多パレット・多ツールマガジン付き)ってメリットあります。
A 条件にもよりますが、複数の製品を1日24時間態勢で運転出来るようになります。ただしそれなりに製品の品質・刃物等の管理をしなければなりません。

Q21 同じツールを複数のMCで兼用していますが何か影響ありませんか。
A 同じ大きさで同じプルスタット付きなら問題はないと思いますが穴径のうるさいボーリングをそのまま別のMCで使用する場合は主軸の振れの違いで誤差が出ます。

Q22 横型5軸制御(トラニオン)のA軸精度ってどの位でますか?。
 6番タイプの5軸MCを使用して0度から90度までの5ポイントを測定したら期待値と実際の角度が最大0.003度程度誤差がありました。参考ですが位置決め方向が異なった場合の誤差は0.001度一寸あります。通常のB軸位置決め精度は0.001度簡単に出ますのでこのB軸を基準にしたら誤差が大きいといえるかと思います。

3次元形状の加工なら問題ないと思いますが多面加工の工程集約で精度よく任意度で加工したい場合は補正等の作業が必要かと思います。
※直線軸の補正例はこちらを参照して下さい。なみに傾斜角度(A軸)も同じ要領で補正が出来ます。

Q23 主軸へのツール引き込み力ってどの位あるのですか?。
A メーカ・機械の仕様で違うようです(拘束方法・ベアリングの大きさ、主軸の構造等)。
引き込み力例
BT
  BT30=350kg〜900kg
  BT50=1000kg〜3500kg
2面拘束(HSK)
  タイプにもよるが4500kgのもある。
※ベアリングが大きいほど、また主軸のベアリングに負荷をかけないでツールが抜けるタイプ程引き込み力が大きいようです。

Q24 主軸を干渉させた場合、BTと2面拘束(HSK)、どちらの主軸が精度(振れ)に影響
    を受けますか。

 NT部が食い込むためか、BTの方が主軸精度に影響を受け、端面が密着する2面拘束はあまり影響を受けないようです。ただしHSKは一般的に高速回転仕様が多いので軸が細く、主軸そのものに影響を受ける(曲がり等)場合があるようです。
     
Q25 機械の選び方ですが、何をどのように選択したらいいですか。
 加工機械の選び方を自分なりに説明します。
1)加工物の大きさに合わせる。
 とりあえずストロークを決めますが、1年に何度もこないような大きな製品に合わせず、全製品の98%程度が加工できる大きさに合わせた方がいいと思います。
2)形状に合わせる。
 プレート物が多いなら縦型、箱物で加工要素が多い場合は横タイプが効率がいいと思います。

3)加工数に合わせる。
・加工形状が単純で、3個未満ならNC又は汎用機、以上ならMCが適当だと思います。
・形状が金型等で、同時2軸以上でないと加工できない製品なら、NC又はMCが適していると思いいます。
4)使用工具の数
 数本未満の仕事が多いなら、NC又は汎用機。以上ならMCかと思います。
5)主軸の大きさ
 単純ですが、大きい方が力がありますね。
例 NT40よりNT50等

6)主軸の型式
 1面拘束か端面も密着する2面かの選択になりますが、2面拘束タイプは主軸・ツールを精度よく製作しなければならないのでコストが上がります。非金属の加工が多いようでしたら、一般的な1面拘束でいいと思います。
※2面拘束の場合、1面用のツールとの兼用を避けた方がいいと思います。
7)標準タイプか高精度仕様か
 穴位置度深さ等が精度的にあまり要望されない一般的な部品加工が多い場合は標準タイプで、穴位置度深さ等の精度が高い場合は、高精度タイプをお勧めします。
※高精度タイプとは、主軸を冷やす、主軸クーラー・移動体を精度良く位置決めしてくれる、クローズドループの位置決め方式が採用されている事等をいいます。

8)機械メーカの選択
 各工作機械メーカさんで、価格・サービスマンの対応・機械の精度維持期間等に違いがあると思いますので、実際に使用されている方に相談され、それを参考にして決めたほうがよろしいかと思います。ほぼ同じ仕様でも、お値段は3割位は違います。一般的に高いメーカさんは等級の高い部品を標準で使っているようです(ボールねじ又はBB等)。
   
Q26 横MCのテーブル中心(X軸)はどういう方法で出すのですか。
 手順例を下記に示します。
1)主軸にテストバーを取り付けます。
2)装着したテストバーをテーブル中心付近へ移動(X軸)します。
3)テストバー先端をテーブル中心より20ミリ程度−側へ移動させます(Z軸)。

4)テーブルにスタンドを使って、ダイヤルゲージを取り付けます。
5)ダイヤルゲージの測定子がテーブル中心付近(Z軸)でテストバーに当たるようにします。
6)Y軸を上下してダイヤルゲージの指針が一番振れる所でとめます。
7)主軸短面部を手で軽く持ち、正転します。

8)ダイヤルげーじの指針が+−へ振れますので、その中央へ目盛りの0をあわせます。
9)Xの値を0セットします。
10)Y軸を上に逃がします。
11)テーブルを180.000度正転します。

12)ダイヤルの測定子にテストバーが適度に当たるようし、Y軸を上下して指針が一番振れる所でとめます。
13)8)で合わせた0までX軸を移動します。
14)主軸端面部を手で軽く回しながら、指針の振れの中央がダイヤルの目盛りの0になるようにX軸を調整移動します。

15)9)で合わせた0からのずれ量の中央になるようにX軸を移動します。
16)その時の機械原点からのX値がテーブル中心になります。

Q27 主軸テーパ入り口が磨耗したり錆びがでますが、なぜですか?。
A 重切削すると刃物・工具が弾性変形しながら回転します。その弾性変形はテーパ部入り口にも影響を与え、高い圧力で滑り(又は振幅の小さい振動等)が生じ、腐食後生じた酸化物および金属摩耗粉により促進されます。このような現象を「フレッティング腐食(擦過腐食)」といいます。
※フレッテングが生じた所は茶色又は黒っぽく錆びたり(磨耗粉が錆びて目に見える)しますが潤滑剤等である程度対策出来るようです。
   
Q28 5軸加工機の加工精度の検査法にはどんなものがありますか?。
 NAS979規格で定めた、テーパコーンの加工試験というのがあるようです。これは主軸頭旋回形に適用するもので、シミュレーションと加工結果を比較します。

Q29 機械の大きさでいう、40番・50番ってどの程度の大きさをいうのですか?
 昔からの慣習的な分け方だと思います。
 これは主軸のNT(ナショナルテーパ)30を30番、NT40を40番、NT50を50番として表します。主軸の大きさ=どれだけの力があるかの指標になります。

以外にも
例1.0番・3番等
 最近では殆ど聞かれませんが、フライス盤などではテーブルの移動距離で大きさを表すのに用いられていました。
下表参考(立て形フライス盤)

番数

テーブルの移動量距離(ミリ)

0番 450 150 300
1番 550 200 300
2番 700 250 300
3番 850 300 350
4番 1050 350 400
5番 1250 400 400

例2.630・800・1000角等
 最近の傾向ですが、テーブルの大きさ=機械の大きさ
横MC等では四角のテーブルが多いので「630角」などミリで表現します。

例3.機械名が**4*・***5**等
 名前に大きさを表す番号が入っています。この数字は上記の40番とか50番の4あるいは5を使ったものと思われます。

そのほかにも、主軸端よりテーブル面までの最大距離、主軸頭の移動距離などがあります。

※JISB0105のマシニングセンタの大きさの表し方では「参考」ということで、「各軸移動量、テーブルまたはパレットの上面から主軸端面までの距離、及びテーブル又はパレット作業面の大きさ」と書かれています。
★あくまで機械の大きさを表す目安程度に思ってください。 

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